今回掲載メルマガは、
手紙&はがきの書き方シリーズ 〜第7弾〜
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お詫びをしなくてはならない状況はままあることです。
もちろん、そんな状況に遭遇しないことをつね日ごろ祈るわけですが、
そんなとき、手紙は有効な手段のひとつです。
あるトップセールスのKさんはこんなことをいっています。
「すみませんじゃなくて、ごめんなさいと言え」と。
それも、たとえお客さまが明らかに勘違いしている場合でも、
まず謝りなさいと。お詫びをしなくてはならないとき、
お客さまは大変興奮しているものです。とにかく、
お客さまの怒りを静める意味でも一切言い訳や反論しないで
聞きなさいとアドバイスします。
こんなことがあったそうです。
「月々の保険料が振り込まれていないので、
お客さまにご確認くださいと連絡したところ、
『そんなはずはない。俺になんて失礼なことを言うんだ。家に来い!』
と言われたんです。夜遅くお宅に伺うと、お客さまの怒りは収まっていない。
『オマエのところはどんなお金の管理をしている。いますぐ解約だ』と。
すかさず、ごめんないさい、大変申し訳ございませんと謝りました。
そんなとき、夫が何に怒っているのだろうと奥さまが出てこられて、
奥さまがはたと気がつく。忙しくて振り込んでいないことを
私たちに告げたのです。空気が凍りつきました。
何秒か後、お客さまは『すまん』とおっしゃってくれました」
さすがですね。もし「そんなことはありません、絶対に入金されていません」
なんて言ったら間違いなく収拾不可能な状態になっていたことでしょう。
拝啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
先日は夜分遅くお邪魔させていただきまして誠に申し訳ございませんでした。
お金のことで大変にご気分を損ねたかと存じます。
私が事前にご連絡させていただくなり、普段からもっとA様に
お声がけをしていれば起きなかったことでございました。
重ねてお詫び申し上げます。この先、A様の保険のパートナーとして
微力ながらお手伝いさせていただきますので、どうか今後とも
ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
敬具
というような内容の手紙をすぐに出したそうです。
もっとも、このような手紙を出したからといって、
新たに保険の加入があったわけではありませんが、少なくとも
一連のお詫びで貴重なお客さまを失わずにすみました。
ここがトップセールスとフツーのセールスとの違いかもしれません。
●直接会ってお詫びをする。
●手紙でお詫びする。
●電話やメールでお詫びする。
その順番は、時間や状況によって判断できるはずです。
ただ、言い訳はしない。まず、謝る。もし日常生活で
こんなことを言ったら相手がつけあがるばかりだと思われるかも
しれません。でも、お客さまとの関係を維持していくことは、
自分中心の判断基準だけでは続かないことも多いのではないでしょうか。
(2011.2.25配信 ASSUMEメルマガ)