過去メルマガ記事≪介護保険で2割負担となるのはどんな人?≫

2015.12.24配信 ASSUMEメルマガ

一律1割負担が最大の特徴であった公的介護保険の自己負担割合も、今年8月から一部の方
について2割負担となっています。2割負担が導入されたことについては、当ASSUMEメルマガ
vol.81でも触れていますが、どんな人が2割負担になるのかは非常にわかりづらいため、
今回はより詳しく触れてみたいと思います。

介護保険の自己負担割合が2割負担となるのは「一定以上所得者」に該当する人です。

この一定以上所得者とは、以下の「@」と「A」の両方に該当する方です。
@65歳以上であって、本人の前年の「合計所得金額」が160万円以上
A同世帯の65歳以上の人の「公的年金収入額+その他合計所得金額」が、単身者の場合は
280万円以上、夫婦の場合は346万円以上
ちなみに、「夫婦の場合は346万円以上」の346万円とは、夫(または妻)の年金額を280万円と
した場合、 一方の配偶者の年金額を国民年金の平均額5.5万円(年66万円)とみなした場合
の両者の合計額が算出根拠です。 2割負担となるには、まず「@」に該当するかどうかがカギとなりますが、「給与収入・
事業収入・不動産収 入といった年金収入以外の収入を中心とする場合には実質的な所得が
280万円に満たないケースがある」ことや、「配偶者の年金が低い場合には世帯としての
負担能力が低いケースがある」ために「A」が導入されています。 といっても、大部分の方が「具体的によくわからない」と思いますので、厚生労働省の
「自己負担が2割となる一定以上所得者の判断基準」の5つの事例をご紹介します。 【事例1】単身者→公的年金収入額だけで280万円の場合 65歳以上の方の公的年金等控除額は120万円です。
したがって、この場合、雑所得が160万円となるため「@」を満たします。
また、公的年金収入額だけで280万円ありますから 「A」にも該当するため、この人は
2割負担となります。 【事例2】単身者→公的年金収入額79万円と必要経費控除後の事業所得160万円の場合 事業所得だけで合計所得金額160万円以上となり「@」を満たしますが、
「公的年金収入額+その他の合計所得金額」では239万円となり「A」を満たしません。
したがって、この人は1割負担となります。 【事例3】単身者→公的年金収入79万円と、給与所得 控除後の給与所得160万円の場合 これも給与所得だけで合計所得金額160万円以上となり 「@」を満たしますが、
「公的年金収入額+その他の合計所得金額」では239万円となり「A」を満たしません。
したがって、この人も1割負担となります。 【事例4】夫婦→夫の公的年金収入額280万円、妻の公的年 金収入額66万円の場合 夫の公的年金収入額に対する公的年金等控除額が120万円ですので、雑所得は 160万円となりますので「@」は満たします。また、夫婦の年金収入の合計が346万円
ですので 「A」も満たします。このような場合、夫は2割負担となりますが、妻は「@」を
満たしませんので1割負担となります。 【事例5】夫婦→夫の公的年金収入額280万円、妻の公的年金収入額ゼロの場合 事例4と同様に、夫の公的年金等控除額が120万円ですので雑所得は160万円となり
「@」は満たします。しかし、夫婦の年金収入の合計は280万円のままですので「A」は
満たしません。この場合、夫も妻も1割負担となります。 上記のように、一定以上所得者に該当するかどうかはとても複雑で、すぐには判断できない
のが実情です。こういった複雑さもあり、多くの場合「事例1」のような年金収入のケースだけ
が強調され、「年金収入で280万円以上の人は2割負担」と言われているようです。 2割負担となるのは上位20%に該当すると厚生労働省では説明していますが、公的年金は
ご存じのように毎年年金額が変わるため、該当人数も年金額次第です。「今年は1割負担で、
来年は2割負担」ということもあり得ない話ではありません。 募集人の方々は、「物価や賃金の上下動に左右される年金額などに振り回されることなく、
はじめから2割負担だと考えて老後の備えをしっかりしておきましょう!」と
アドバイスするのが適切なのではないでしょうか。