過去メルマガ記事≪公的介護保険と生命保険≫

2015.9.25配信 ASSUMEメルマガ
公的介護保険の負担が重くなってきていることは、募集人の皆さまはすでにご存じのこと思いますので、
「要介護状態になっても尊厳ある老後生活を維持するため、いまのうちから自助努力をしてみませんか」
というようなニーズ喚起をされていることと思います。 ●老後に所得があると不利? 取り巻く環境の厳しさもあり、第1号被保険者(65歳以上)の介護保険料の全国平均は、スタート時
(平成12年度)の2,911円から5,514円(平成27年度)へと、ほぼ倍増しています。
一方の給付についても、1割負担が最大の特徴でしたが、一定以上の所得のある人の自己負担割合は
2割負担(平成27年8月〜)となっています。「一 定以上所得者」とはわかりづらい概念ですが、本人の
前年の合計所得金額が160万円以上のことを言います。よく、年金収入だけであれば280万円以上と
書かれていますが、これは65歳以上の公的年金等控除が最低120万円のため、同じことを違う言い回し
で表現しているに過ぎません。 ただし、「合計所得金額」とは、公的年金等控除や給与所得控除および必要経費は差し引きますが、基礎
控除や人的控除等を差し引く前の金額です。したがって、合計所得金額が160万円以上となっても、「年金
収入とその他の所得の合計額」が280万円 (夫婦なら346万円)に届かない場合は1割負担のままとなり
ます。 この「その他の所得」というのもややこしく、「公的年金等控除を差し引いた年金の雑所得を除く、その他
諸々の所得金額」ですので、なにがなんだか分からないというお客さまも多いと思いますが、年金収入の
少ない人の救済措置と考えることもできます。 ●資産があっても不利? もうひとつ、介護保険でセンセーショナルに打ち出されているのが「資産が1,000万円(夫婦なら2,000万円)
以上あれば、補足給付が受けられない」というものです。 「補足給付」とは、介護保険施設の「居住費と光熱水費」が低所得の場合に補助される仕組みですが、
どちらかといえばあまり知られていない給付でした。それが「資産1,000万円」という人目につきやすい
フレーズにより、急に注目を集めるようになった給付です。 募集人の皆さまの興味は、「資産とは何を指しているのか」というところだと思いますが、厚生労働省の
資料には「現金、預貯金、合同運用信託、公募公社債等運用投資信託及び有価証券その他これらに
類する資産」とあります。このうち、いちばん解釈に困る「その他これらに類する資産」は 「純金積立 購入等、口座残高等により時価評価額が容易に把握できる金属等が含まれる」とあり、生命保険は
含まれていないと考えることができます。 ●現金を保険に切り替える? たとえば、独身の方が現金1,500万円を持っていたとして、そのうち500万円を生命保険に 入れれば
「資産は1,000万円以下」となり、補足給付の対象となることになりますが、この手の文章の解釈は
当局の都合で変わるものです。 特に「等」がつく文章は要注意ですから、安易に「現金を持っているより、保険にした方が有利ですよ」
と言ってアプローチするのは少々危険かもしれません。確かに、昨年の介護保険改正の前にたたき台の
議論の場である社会保障審議会のなかでも、「生命保険は除くべき」という話は出ていますが、あくまで
保障を前提とする保険をイメージしているものと考えられますので、金融商品と同じように活用されている
保険についてまで同じように考えるのは筋違いなのではないでしょうか。 以上のような小手先のアプローチをするまでもなく、介護を受ける状態になれば働くことはできませんし、
公的年金の受取額はマクロ経済スライドなどによ り減額傾向にあります。介護に対するニーズは比較的
顕在化していますから、読者の皆さまであれば「介護に対する保障は必要」ということをお客さまに 考えていただく展開に持っていくことも容易なのではないでしょうか。 これからは、お客さまの意向がより尊重されるようになってきますので、保険提案の前にどれほどの情報を
提供できるかということがカギになります。世間 的に注目度も高い公的介護保険を話題のひとつとして、
見込客の拡大をはかっていただければ嬉しい限りです。