過去メルマガ記事掲載≪NISA制度 投資を始める前にこれだけは知っておこう!外国為替その3≫

2014.5.23配信 ASSUMEメルマガ

まずは、訂正をしてお詫びをしなければならない。

前々回の外国為替その1で投資信託の基準価額算定のために用いる外国為替の交換レートはLONDONのLIBORのTTMと申し上げたが、投資信託協会が公表する東京時間のTTMに従っている。(「投資信託財産の評価及び計理等に関する規則」に従っている。)

ここに訂正させていただく。

さて、投資信託の中で、2階建て投資信託(ダブルデッカー)が売れている。この投資信託は「通貨選択型」とも呼ばれている。この「通貨選択型」あるいは「通貨の2階建て」投資信託とはどのようなものだろう。

例えば、投資信託の投資の対象を外国の株式、債券、ここでは米国の高金利の債券としよう。

すると我々投資家が持っている「日本円」で投資信託を窓口で購入し、その資金「日本円」で、米国の通貨「米ドル」を買い、その米ドルで債券を購入する。

2階建てとは、ここで更に、米国の債券だけでなく、通貨についても投資対象にしようという投資信託だ。

すなわち、米国の債券の動きに投資して、更に、例えばブラジルの通貨「レアル」の外国為替の動きにも投資するという2種類或は2階建ての運用スタイルなのだ。

従って、(米国債券の動きにより益が出たり損が出る)+(ブラジル通貨レアルの動きにより益が追加されたり損が追加される)このような構造になる。

日本人の我々が、ブラジル人になってブラジルの通貨で投資するようなものだ。

更に3階建てと呼ばれる投資信託も出てきて資金を集めている。

最近、この3階建ての投資信託として個人投資家の間で人気を集めているのが、「カバードコール戦略」と銘打たれた、保有する株式のオプション戦略を組み込んだ仕組みが極めて複雑な投信だ。

野村アセットマネジメントから出ている「野村日本高配当株プレミアム」を例にとって見てみよう。このファンドの場合は、主に日本株式に投資する「外国投資信託」と「国内投資信託」を組み合わせたいわゆるファンド・オブ・ファンドだ。

ここでは、一旦、ファンド・オブ・ファンドの説明は別にして、3階建て構造の観点から話を進めよう。

1階は、外国籍投資信託を通した日本株への投資、2階は、外国為替戦略として(「通貨選択型」、日本株に投資をするので、わざわざ日本円を他の通貨に交換しなくても良い訳だが、あえて例えば先に出したブラジルの通貨レアルで投資をした形にする。)円を売って、ブラジル・レアルを購入するのだ。

(実際の外国為替の考え方としては、日本円と米国ドルを交換し、米国ドルを更にブラジル・レアルに交換するという2段階を経る。銀行間の取引表示としては、クロスレート表示として、直接日本円対ブラジル・レアルの交換レートが表示されている様に見える。)

3階は、日本株へ投資をする外国籍投資信託が保有している株式銘柄に対して、オプションの戦略をとるのだ。

このオプション戦略の中身は、いわゆる「コールオプションを売る」というものだ。

この戦略もまた分解してみよう。

コールオプションは、「買う権利を買う」ことだ、だから、将来、その銘柄が上昇した場合、この買う権利を買っておけば、上昇した時に、その銘柄を買うと約束した価格で買えるわけで、安く買えると言う訳だ。

それに対し、この「買う」権利に対する相手方として「売り方」がいなくては取引は成立しないわけで、この相手方として、売る側に回るというのがこの戦略だ。

売る側は、価格が上昇すると損をするリスクを背負う、しかも、価格は理論的には無限大に上昇する。

従って、その代償として、「プレミアム」という、その時点でのリスク見合いのプレミアム(益)を「買い手」からもらうのだ。

市場が、買い手の予想と違い、下がった場合、買い手は下がった時点で安く買えるので、より高い価格で買う権利は放棄する。

従って、買い手側からすると支払った「プレミアム」はそのまま掛け捨て。

売り手側からすると権利が行使されないので「プレミアム」はそのまま手に入ることになる。

この様なカバードコール戦略を採用した3階建ての投信が登場すると、いきなり1000億円を集めて話題をさらった。

一方で、この投資信託は大手運用会社のファンドマネジャーをして、「商品のわかりにくさでは、行き着くところまで来た」と言わしめた代物だ。

まとめておこう、3階建て投資信託とは、 1階は、日本株式への投資 2階は、外国為替への投資 3階は、日本株式のオプションへの投資 これら3種類の投資を同時に行う戦略なのだ。

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