過去メルマガ記事掲載≪NISA制度 投資信託を解体するその4≫
2014.7.25配信 ASSUMEメルマガ
今回はファンド・オブ・ファンズ(Fund of Funds以下FoFs)を取り上げたい。
もう読者は、この用語をよく耳にしているので意味がよくわからない、という方は少ないことと思う。
と言いつつ、ここで意味を再確認しておこう。
「ファンド・オブ・ファンズ」とは、一つの投資信託で幾つかの投資信託を買いに行く投資信託だ。
例えると、親が何人かの子供にお金を分けて与えて、それぞれ頑張って稼げよ!と尻を叩く。
稼ぐ子もいれば、稼げない子もいるわけで、ここでやり方が三つ出てくる。
(1)一つは、稼げない子は、分け与えるお金を少なくして運用効率を上げる方法。 (2)もう一つは、稼げない子は、交代・退場してもらい、別の子と代わる方法だ。 (3)は、儲かる子供の上位を定期的にチェックしていて、ある一定期間ごとに成績を見ながら上位3人なり4人の子供に常に運用を任せるようにする戦略だ。
これを、FoFsに当てはめると、(1)の場合、幾つかのファンドを購入することを宣言しておくが、どのくらいの割合で投資するかは、自由に判断できるように設計しておく。
例えば、50%−50%で開始したがそれを70%−30%に投資割合を変更すると言った具合だ。
(2)の方法では、ある程度の数の投資の候補となる投資信託に投資する事を宣言しておいて、実際に投資をするのはそのうちの幾つかのファンドにしておく。
交代せざるを得ない状態になると、運用成績の良い控えのファンドに投資するということだ。
(3)は、上記の変形だが、運用成績を例えば1年間ごとに見比べて、成績の良い上位5位ファンドに資金配分を行うのだ。
更に別の切り口から説明すると、子供の性質をよく考えて、一方が稼ぐ時に一方はそれほどでもないか、又は損を出す。
しかし、稼いでいた子が損を出す状態になっても、今度は、他方、損を出していた子供が稼ぎ出す。
この関係を考えて子供が全員やられて損が大きくなるのを防ぐ、即ち、全体のバランスを調整していく戦略だ。
それでは、このFoFsを投資対象から見ると、どの様な性質をもった投資信託になるのだろうか。
例えば、株式に投資する投資信託に1/3 、債券に投資する投資信託に1/3、 そしてREIT(不動産投資)に投資するファンドに1/3を配分する運用が考えられる。
株式に100%投資すると株式が儲からない時期にはそのファンドはやられ、全て被ることとになる。
しかし、上記のように1/3ずつ、性質の違う投資対象に配分するとやられるリスクを分散することが出来る。