過去メルマガ記事掲載≪米国の危機≫
2014.12.25配信 ASSUMEメルマガ
米国の肥満人口は、人口の約3割と言われています。
このままの状態が続くと、2050年までに糖尿病患者の割合が人口の3割となるという推定もあるほどです。
糖尿病と肥満を併せて、ダイアベスティー(Diabesty)と よばれています。
さて、肥満者が増えたのには、原因があります。
それは、高果糖コーンシロップです。高果糖コーンシロップは、米国で生産されている加工食品の甘味料で、ジャンクフードやファーストフードに含まれる悪者です。
目下それを食べる米国人の健康を害しているわけです。
果糖は、果物に自然に入っている糖ですが、高果糖コーンシロップは1966年に初めてとうもろこしから人工的に合成されました。
高果糖コーンシロップは、食料供給の安定と食費の低減を目的として、リチャード・ニクソン氏が食料供給源として強力に導入しました。
この背景には、キューバから砂糖が入ってこなくなったという裏事情があります。
以来、今日の米国人が直面する健康への主要な脅威となっています。
さらに彼は、低所得層の家族に対する妊婦と乳幼児をサポートする補助食品栄養プログラムで、高果糖コーンシロップの利用を積極的に支持しました。
余分なテーブルシュガーや蔗糖は、あなたの健康に十分に悪い。しかし、人工の果糖による健康への悪影響は、さらにひどいものがあります。
事実、現行の健康危機は、とうもろこし産業を安定化しようとする米国政府によりもっぱら作られたものでした。
このため、高果糖コーンシロップの価格は、蔗糖やテーブルシュガーより人為的に低価格となるように設定されていました。
日本の食料政策と同じですね。
1977年当時、米国の砂糖の関税および割当制度では、輸入蔗糖のコストが有意に増加したため、米国政府はより安い調達源を探しました。
とうもろこしから作られる高果糖コーンシロップは経済的だったのです。
というのも米国国内の蔗糖価格は世界のそれの2倍であったが、とうもろこしの価格は生産者への政府補助金により低い状態にあったからです。
結果として、すべての営利事業は、ありとあらゆる食品に含まれる蔗糖を高果糖コーンシロップに置き換え続け、米国人の健康に悲惨な結果をもたらしているのが、現在の米国の健康危機なのです。
砂糖(蔗糖)も生化学的には、果糖とブドウ糖からなる2糖体なので、取りすぎると危険なことには変わりありません。
今回のお正月の冬季休暇は1週間と長いので、飲み過ぎと食べ過ぎにご注意くださいませ。
では、良いお年をお迎えください。 来年のご活躍をこころよりお祈り申し上げます。